2006年11月16日木曜日

礼には三礼あり

  「礼には三礼あり」  日本人の知恵には「真」「行」「草」の三つの様式がある。書では、楷書、行書、草書、花の華台にも「真」「行」「草」と・・・柱でも真四角の柱、面皮のついた柱、丸太の柱と・・・それぞれの分野に3回又三つに分類される。 この国の知恵の一つなのでしょう。 ものをお願いしたりするときの礼儀にもあります。ものをお願いするときの「前礼」、お願いをしてもらったそのときの「御礼」、お願いしたことをしてもらった後のありがとうという手紙を送る一筆の「後礼」。 京都では、『あの人はお(後礼)も知られへん』ということになってしまいます。

***** 私の好きな茶室 ***************

 わずか二畳の広さ、そして天井の一部が駆込として圧迫感をやわらげ、室内の隅を丸くし柱を消して壁土を 塗り狭さを感じさせず、壁の表面に,ワラスサを浮かび出させのも侘びた草庵茶室の原 型とも言われる国宝茶室「待庵」。 天正10年(1852)明智光秀と 羽柴秀吉の戦いの場になった山崎の合戦。  その後も秀吉は山崎を本拠に半年間住み、千利休も呼ばれ、茶室・待庵を造ったのもこの頃といわれます。 「カヘスガヘス茶の湯の深味は草庵ニアリ」という利休の茶道観はすでに早くから確立されていたと考えられている。 利休の追い求めた理想は、まさに“侘び草庵の茶”であったが、その理念や美意識が体現された茶室として今日、唯一現存するのが、京都山崎の妙喜庵の「待庵」である。妙喜庵は臨済宗東福寺派の寺で豊興山と号します。この「待庵」と比較されるのが、天正13年の冬に公開された秀吉の「黄金の茶室」でしょう