2006年2月3日金曜日

器のつぶやき

 最近の食生活の変化にあったご自身の家で 扱う和食器は季節感を 大事に「私らしいもの」をそろえて生きたいものです。さらに、ご自身の手作りの器もともに添えられたら、 器からの話が楽しめます。ご自身好みの食卓を楽しんでください。
★ウツワのつぶやき!  内がカラッポということが大事なのが器なのでしょう。好かれる人に、器自身も何か満たしてくれることをつぶやいているようですね。人は何も無いものから創りました。  木の素材を生かした意匠の世界、数奇屋。 土の素材を生かした意匠の世界、備前。 さらに素材と器による「食の空間」をのしつらいともてなしとによって文化として高められてきました。もし、今、魯山人がいたらおもしろいのかもね!
★あなたの器は、楽しいですか!あなたにとって気に入っている器はいくつありますか。気にいった器を手にして、料理をいただいた感動は、フウツーと和んだものです。そんな器を一品でも二品でも持っていることが豊かな気持ちに満たしてくれます。
★もてなしの器って何?   茶道の茶懐石の招きがもてなしとなっているようで、器も何かこうでなければといわれているような・・・でも、祖の利休は「道具はいつもありあわせにせよ」 といっているのです。 ですから多くの器を揃える必要も無いのです。でも、これがあれば楽しく演出できるもの、もてなしやすいものをいくつか考えて見ましょう。   まずは、①存在感があって、料理とともに眼で見て食べる趣向がなせる器が、大皿(大鉢)でしょう。一品は持っておくことによって取り皿や向付けとの組み合わせにて楽しいひとときを作れます  ②深めの小鉢、深向付けとして、多用にあつかえるものです。懐石では、、もてなす側の趣向、季節感を出すのに一役あるのですが、一般的には何にでも使えるので便利な器です。
★器にも季節がある!日本人の文化は、季節の移り変わりを楽しみ、そしてうつろいゆくものに心を寄せています。食物の促成栽培や養殖、保存方法により『旬』という感覚が薄れ、本来はその果物、山菜、魚介にて、出回る季節に敏感に反応して食生活をつくってきたのに。 「春から初夏」、春はおぼろげにやさしい色合い,形のものを中心に取り合わせたい季節です。淡い萩.灰釉や黄瀬戸、青白磁そして春らしい文様のあるものなど。桃の節句から端午の節句と季節の移り変わりの早い時季ですし行事も多くあります。花も梅から桃へそして桜。菖蒲、藤、といろいろ・・・花が主題のようですね。土ものの備前のような重く侘びを感じるものは秋にして春は軽やかな優しさとシンプルさががよろしいですね。  「夏」はやはり涼しさをテーマに、氷や水をあつかうことも考えながら、器選びですね!焼〆の器は使用する前に水を多く含ませて(器の中に汁等が入り込みにくくする)使用する器ですから、水分をもってしっとりとさせ水の冷たさを演出するにはちょうど良いものとなります。また染付けの青など使用した器も良いですね。青白磁の器も涼感を呼んでくれます。  赤などの色合いの器は夏にはあまりしようしたくないですね。器の取り合わせ楽しんでください。   「秋」紅葉でしょうかそして土ものを使用することが多いで゛すね。秋をイメージした大胆な絵皿や土っぽい焼〆の備前の皿や鉢などがメインとなつて侘び、寂び、そして山の幸海の幸を存分に、器と取り合わせをしたいですね。自然等にてできる景色を見せる信楽は、秋に、使いかっては幅広いです。 「冬」は寒い季節なので、温もりのある器、暖かい色合いを選ぶ。赤絵や色絵、黄瀬戸などを配して 見たいものです。正月や節句などは派手ににしたいですね。 四季を通じて季節を見せやすいものの小皿、豆皿、箸置きのような小物です。形や色合いから選んでいくと良いですね。そして観光旅行などのお土産のように地域のものを買い求めて季節と遊びのお話の話題になります。・粉引は、料理の色が映りやすいのでいつの時季でも、何種類もの盛り合わせを楽しむことができる。 ・織部は、色が強く重厚な印象です。器に負けないしっかりした色合いの料理です。 ・青磁は、淡い色の料理を合わせたりと・・・でも、酒肴がよく似合います。・焼〆(備前)は、釉薬がついてないので土に近いイメージです。料理も豪快に一品で盛るのも・ビールにあつかうタブラーは泡立ちがきれいです。・しっとりした淡黄色に緑のアクセントが優しい黄瀬戸には、ゆとりの一品を盛りつけたいです。・器に貫入のあるものは、扱うたびに水を十分に含ませて使います。使用後はよく乾燥します。 ・大鉢や大皿は、できたら揃えておきたいもの、和えもの、蒸しもの、酢のもの、煮もの、と家庭でつくる料理をカバーできる優れた器です。大盛に大鉢料理というに存在感のある器を、そいて、深めの、浅めのものと盛り付けていく!季節の文様のついていない器は、和風にも洋風にも使えます。 ホームパーテーや人寄せに大好評です。・「盛るときは、奥から盛り、手前に、そして、左から右へと盛ります。人の目に合わせての盛り付けです。和食は,奥から手前にと、洋食は中央からひろがるようにと盛り付けます。やや深めの鉢は中央を盛り上げるようにします。六寸から八寸の皿や鉢は、一人用よりも大きく、たっプリと数人分を一緒に盛ることができますので便利な器です。 茶懐石では、預け鉢サイズです。
★こんな器があっても?   食器というと重く無いもの、重ねやすいものというように、便利さが主になって選んでしまいますが、あえてこの一品はお客が来たら見せたいなアというようなものを食卓やインテリアにと ・・・・・人との出合いで大切なのは、そこにあるモノは、そのモノが話題を提供してくれるものであるかということでしょう。  この器は誰が造ったの! このような使い方ってたのしいね!・・・話題性のある器が楽しいのですね。